皆さんは「ポートフォリオの表紙」どんなデザインにしていますか?ViViViTのようなオンラインポートフォリオサイト上では、たくさんのデータが並んでいるため「クリックしたくなるかどうか」の第一印象は表紙で決まるといっても過言ではありません。今回は、就活中でもある筆者が「ポートフォリオの表紙」について考えてみます!
作例も多数紹介しているのでぜひご覧ください。
編集・執筆 / MAKO WATANABE , YOSHIKO INOUE
もくじ
1.ポートフォリオの「表紙」の役割とは?
2.ViViViTなど、作品投稿サイトにポートフォリオを載せたときの見え方
3.今からできる!ポートフォリオの表紙・デザインアイデア
4.最後に
1.ポートフォリオの「表紙」の役割とは?
先輩の事例と魅力的な表紙の共通点
ポートフォリオでも雑誌でも小説でも、「表紙」の存在は書籍の第一印象となるものです。ファッション誌や漫画雑誌の表紙を想像するとわかりやすいですが、発表する側が注目してほしいビジュアル+タイトル+内容の要約を伝えるものが多いですよね。
就活でポートフォリオを使う場面を考えてみましょう。企業はたくさんの就活生のポートフォリオを審査するため、1冊ごとにじっくり見てもらえるわけではありません。そのことを想定し、行きたい業界に寄せた作品は前半にするなど、「伝えたいメッセージを最短距離で伝わるように」順番や細部を工夫しますよね。表紙のデザインを考えるときも、それと同じようにポートフォリオを通して伝えたいメッセージを補強するデザインを考えると良いでしょう。
メッセージを補強するデザインとは?「はたらくビビビット」ポートフォリオ百科から、先輩のポートフォリオの表紙を見てみましょう。
ぜひ企業の人目線で、“たくさんのポートフォリオが並んでいるなかでの第一印象”という状況を想像しながら見てみてくださいね。
希望のしごとがひと目でわかる
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/k202011
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/ya201909「〇〇系に行きたいんだな」「カーデザインがしたいのかな」「キャラクターデザインがしたいのかな」「こういう雰囲気の作品なんだな」など、中身を見る前に視覚的に多くのことを説明してくれています。
名前を使ったモチーフで一工夫
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/portfolio_araake
お名前の由来と制作に込めた想いをかけ合わせたモチーフで、ご自身を表現するデザインになっています。表紙をめくると自己紹介ページがありますが、表紙からすでにメッセージが始まっているようです。
自分らしさを色で伝える
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/20pf03
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/20pf08
好きな色や自分らしさが伝わる色を選択しています。例えばですが黄色=活発さ、青色=爽やかさなど色が与える印象もあるので、提出企業にどんなイメージを持たれたいか考えて色を選ぶのも良さそうですね。
いろんな表紙のデザインがありましたが、共通して「デザインの意図がある」と思いました。これらの表紙だったら、「なんでこの色?このデザイン?」と聞かれた場合も自己紹介や自己アピールにつなげられそうです!
逆に、これらがすべて白紙に「PORTFOLIO」という文字が載っただけだとどうでしょうか。もちろん、ポートフォリオで一番大事なのは中身の作品なので、それでも見てくれる企業は多いと思います。ただ、ポートフォリオ本編をつくるときの「伝えたいメッセージを最短距離で伝わるように」というゴールからは遠ざかってしまいますね。
2.ViViViTなど、作品投稿サイトにポートフォリオを載せたときはどう見えてる?
ViViViTは、しごとのマッチングができるポートフォリオサービスです。サービスの対象はプロのクリエイターから美大・専門・大学生などすべてのクリエイター。毎日たくさんの作品データが投稿されているようですが、企業側からはどのように見えているのでしょうか。
▼企業からの見え方!作品から就活生の個人ページに飛ぶことが可能。
こんな風に作品のサムネイルがずらっと並んでいるんですね!「企業から見た就活生のページ」は普段見ることができないので驚きました。そしてWEBサイトのベースが白なので、白地に薄い文字のみの表紙は目立ちづらくなるのかなと感じました。
ViViViTは不特定多数の企業へ向けた発信で、自分の知らなかった企業にも見てもらえるチャンスがあります。表紙のデザインでもったいない思いをしないように、さまざまな作品と並んだ時にも魅力的に見せたいですね。
-GOOD-その表紙のデザインにした理由が語れるポートフォリオ!人柄がわかるグラフィックやイチオシ作品など、サムネイル映えするデザインはクリックしたくなります!
-NO GOOD-「なんとなくつけた」表紙のポートフォリオ。表紙でも作品でも、ポートフォリオの中には「なんとなく」の要素はないほうが良いです。中身がしっかりしていても企業のクリックに繋がらないことがあります。
2.今からできる!ポートフォリオの表紙・デザインアイデア
さてここからは、実際に表紙をつくっていきましょう!
表紙のデザインを考える際は、まず「ポートフォリオを通してアピールしたいこと」を整理しましょう。就活で伝えたいメッセージ・ポートフォリオで持って欲しい印象・制作に対する意識や姿勢など、人によってそれぞれアピールポイントは違ってくると思います。自分のアピールしたいポイントには、どんな表紙の見せ方が合っているのか考えましょう。
見せ方のアイデアを数点挙げてみました。ぜひ参考にしてみて下さい!
自信のある作品
ポートフォリオの冒頭作品や自信作、見栄えの良い画像など、ポートフォリオの中身から画像を選んで表紙に。作品にタイトルと名前を添えたらOKなので、1からデザインを作らなくても良い!
複数作品のダイジェスト
例えばイラストや3Dのキャラなら、瞳・キャラの足元を並べる・甲冑描けるアピールなど。プロダクトだったら気を使って作った部分をフォーカスして撮るなど……。自分の作品のイチオシポイントを表紙でアピール!
あえて表紙は設けず、自己紹介ページから!
冒頭の自己紹介ページや、ポートフォリオのコンセプトを説明したページを表紙代わりに。表紙は設定しなくとも、メッセージが伝わればむしろ効果的!
名前にちなんだグラフィック
名前のイメージを印象付けるデザイン。例えば名前が「山田花子」であれば、自身の文字である山や花などのモチーフを取り入れ作字をするなど。
こちらの先輩は、お名前をもじってポートフォリオのオリジナルタイトルに!
自画像・顔写真
自分らしさが伝わる写真や似顔絵。顔写真は企業側にも印象に残りやすく、目立ちやすい。デザインを組み合わせてポスターのようにするとオシャレ!
好きなテイストが伝わるグラフィック
好きなデザインのテイストや世界観がわかるもの。ひと目でかっこいい!かわいい!と思えるデザインは魅力的。
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/19pf04
画像引用 | https://hataraku.vivivit.com/portfolio/19pf13
キャッチコピー
制作に対する自分の姿勢や、自身の人柄をアピールできるキャッチコピーを掲載。プレゼンで「この考えが根底にあるのでこういう制作をしている」と伝えられると説得力も増す。
人柄がわかる写真
例えば企画を考える過程が好きだったら、人と案だしをしている様子や、コミュニケーションを大事にしていることを伝えたければ、イベントなどで人と関わっている様子の写真など。リラックスした表情のときの様子は、人柄が伝わってきやすい!
自己紹介の話題にできるもの
自己紹介やポートフォリオのコンセプトにつながるデザインは、面接のときに説明しやすい。例えば「サイクリングが趣味!」と伝えたいときは、名前とイラストを組み合わせるなど。普段使っている画材やワークスペースをグラフィックにしてみるのも良さそう。
3.最後に
ポートフォリオで重要なのはあくまで中身の作品で伝えるメッセージです。なので、そのメッセージの補強になるような表紙をつくりましょう。時間をかけて作った作品、できるだけ志望する業界の企業に見てもらいたいですよね。たくさんの就活生の中でも埋もれることのない、クリックしたくなるような表紙作りを目指しましょう!
(2021.4.9)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア